成田空港圏初の現代アートプロジェクトとして2014年よりスタートした「ふわりの森」は、中核になるアーティスト・イン・レジデンス（以下A.I.R）を持ち、第1弾に佐藤 玲（カイカイキキギャラリー、2014）を招聘、これまで国内外の多くのアーティストと協働し8年目を迎えました。
本年度のふわりの森 アーティスト・イン・レジデンス2022では、ペインティング、ドローイングなどで「邪魔のないしあわせ」を描く、「やましたあつこ（ペインター）」を選出・招聘し開催致します。
2022年は新たなプログラムとして若手アーティストに注目し、これからの活躍が期待されるアーティストの「旅路」のスタートとなる「Lounge」プロジェクトをスタートしました。
成田国際空港を持つNARITAに構えるふわりの森の特色でもある「空港」のラウンジでこれからの世界へ出発を待つ「時間」をモチーフに併せてたプロジェクトです。
今回プロジェクトでは、やましたあつこを選出し、彼女が滞在制作で生み出す絵画とアーティストとして制作の場所を変え滞在制作することで魅力を増し、ふわりの森の持つ広大な自然のフィールド、国際的な環境により今後の世界での活躍が広がると期待します。
絵を描くうえで人だけではなく、動物や植物、風や時間を取り込み、その場所を訪れるものを魅了する彼女が成長する上で、新しいものを観せることを支える宿り木のように在る「ふわりの森」での滞在がアーティストの新たな１ページをつくりあげていきます。
ー「旅立ちのファンファーレ」展開催に向けてー
滞在制作と同時開催で個展「旅立ちのファンファーレ」展を開催いたします。
個展のタイトルと、ラウンジプロジェクトの「場所」をイメージし、カフェの中に絵が敷き詰められ、アーティストが生み出す「邪魔のないしあわせ」が在る場所に来場者が滞在する、そこから新しい場所へと旅をする。
ふわりの森が成田空港エリアの現代アートを牽引し「これまで空港を目的に来ていたNARITA」だったのを、これまでになかった「アートを目的にNARITAを訪れる旅をする」、「道」をつくりあげ、個展会場となるカフェが旅を待つ空港の「ラウンジ」のように人が交差する、その場所を創出していきます。
2022年の新作と共に、今回の展示用にスペース内に作られたギャラリー壁も新たなプロジェクトとしてスタートしました。
新作の色彩豊かで透き通る絵画が、建物の中に無数に展示されたラウンジ・空間でアートとカフェ、近隣の黒湯の天然温泉もお楽しみいただけます。
「旅立ちのファンファーレ」が鳴るその場所へ。
ご高覧ください。
文【ディレクターズメッセージ】
ふわりの森 総合ディレクター・アーティスト シムラユウスケ
私は「邪魔のない幸せ」を絵画にしています。 日々の中で経験したこと、昔の記憶、
私の生そのものから受け取った感情をモチーフに、私は王国を構築していきます。 小さい頃から妄想をしていました。
現実が、私にとってはしばしば重た過ぎるのです。 好きに動けない、邪魔が多い、遮るものが多過ぎる。
だからこそ私は世界を創造します。
私を守ってくれるベールであり、 自由自在に自分を操り、いかなる邪魔も入る余地のない、私だけの王国。
ごく個人的で、むしろ個人的でないといけない、私の箱庭です。
そこには天気もあるし、昼と夜もあるし、大地も暦も、出来事も、空腹も、誰かを愛おしいと思う気持ちもあり、そしてひともいます。
私は彼女たちと共に生きて、今日も王国を眺めています。 ひとしきり眺めた後は、現実の世界に戻って生活をするのです。
ちょっとした準備をいうか儀式というか
そうして彼女たちに背中を押してもらってこの世界で生きているのです。
ー [旅立ちのファンファーレ] 展に向けて ー
妄想するとは、ある意味では、行き所のない生の感覚に生かす道を与えることだと思います。
だからこそ私も自分が生きていることの集積を妄想にし続けているし、それを物語にし、そして絵画という視覚言語にします。
現実には居場所がなかった私の生の集積が存在するための方法です。 そこに意味があるのかは分かりません。
私は見るひとへ物語について言葉による説明もせず、ただ絵画として提示するだけです。
想像力以外のツールを使って欲しくないし、むしろそれが最も自由であるように思うからです。 私は絵画に意味を求めません。
誰か思想のある人の拡声器でもないし、誰かを諭すためのものとも考えません。
あくまでも想像することを楽しむ場所であり、誰かとつながるための何かであり、それ以上ではないと思います。
それでも私が絵によって何かを成すことがあるとすれば、それは想像力を使うこと、空想や妄想をすること、
自分の中に物語を持つこと、そうしたあり方で自分自身を生かし続けること、またそれを表現すること、 そうした絵画を描くこととを肯定し、認め続けることです。
自分の物語を語るひとたちが「これでもいい」と思える理由の一つではあれたらと思います。
少女たちに少し背中を押してもらって、”出発”しよう。
旅立ちのファンファーレに。
文【アーティストステイトメント】
やましたあつこ
＊展示作品は購入が可能です。プライスリストをご用意しておりますのでスタッフまでお声がけください。（オンラインでの購入のお問い合わせも可能です。fairnarita@gmail.comまでご連絡ください。）
7月3日（日） 13:00 - 14:00 artcafe TOAST AND HONEYのウィンドウにやましたあつこがライブペインティングを行います。
（14:00以降アーティストが在廊し交流を行います。ぜひご参加ください。）
入場無料
会期中にふわりの森とコラボレーションしたワークショップを開催！ふわりの森のワークショップではアーティストパレットと称し、「もしもゴッホの絵の具で絵を描いたら名画が生まれるか」のイメージから、アーティストの使用する画材・手法・構想を使い現代アートを体感するプログラムになっています。やましたあつこ展では「塗り絵」のワークショップを開催します。
アーティストがスケッチした１ピースの原画にアーティストが使用している画材を使用し、塗り絵を通じてアーティストとコラボレーションするワークショップです。
（塗り絵の原画は作品とは異なります。作品の中の「一部」をアーティストが原画として描き使用します。＊例：作品の中の花、光、人、動物等のモチーフ）
貴重な原画の１ピースのコレクション、協働し塗り絵をし完成した作品として、持ち帰れるアートワークになっています。
＊週末の在廊時にはアーティストと塗り絵が可能です。
参加方法：直接ご来店頂き、ワークショップの申込みをお願いします。
予約希望の場合：fairnarita@gmail.comへ「やましたあつこワークショップ予約」とご連絡（日時・人数・連絡先）をおねがします。）
＊原画のため、数に限りがございます。なくなり次第終了とさせて頂きます。各種お問い合わせください。
参加費用：大人3,000円 /学生（大学生・高校生）1,500円 / 子ども 1,000円 税込
現金をはじめ、paypay、クレジットカード、交通系決済をご利用頂けます。
その他、アーティストイベント情報はSNSにて最新情報を更新中です！
会場ではアート作品とカフェをお楽しみ頂けます。
Cafe MENU
TOAST AND HONEY オリジナルブレンドコーヒー
NYホットスパイスシナモンティー
地元産野菜と燻製オリーブオイルのグリーンサラダ
自家製国産牛すじのラグーソースパスタ
ランチセット（サラダ、スープ、メイン、コーヒー付き）
最新メニュー、SNSはこちら
TOAST AND HONEY
所在地：千葉県成田市大竹295
最寄駅：JR成田線 下総松崎（しもうさまんざき）駅 改札から100m程
駐車スペース：有 （満車の場合は駅前コインパーキング（1日200円）をご利用ください。）
